グループ演劇工房が満州国の都市計画にかかわった実際の建築家をモデルに芝居をやるという。それについては鑑賞してから報告したいが、建築家が作風を変えたりすることについて、指摘しているらしい。
かつて
帝冠様式(九段会館など洋風のビルに和風の瓦屋根などを乗せた、折衷的なスタイルで俗流化として評価はよろしくない)という建築デザインスタイルがあり、それについては日本が軍事大国化、帝国主義化してアジアへ侵略していく過程と帝観様式の浸透が符合しているという。
評論家の井上章一は建築家自身が迎合したもので、軍部や政府がこのスタイルを推し進めたことはない、としている。そこから建築家の社会的責任についてはどうなるのかなと思ったりする。
というのも建築家が権力者やお金もちにとりいって、おおきな建物設計や計画をまかせてもらったりするが、それにより自身の意思も通す場合もあれば、施工主の注文により意のままにやる場合もあるだろう。まったく意のままにやるにせよ、それをやらない選択もあるわけで責任は生じるのではないのか。
帝冠様式
ナサニエル・カーン/マイ・アーキテクトルイス・カーンを探して/REDV-536¥5,985