エクスナレッジが発行している雑誌で「住宅建築」についての特集があった。
そこで藤森照信、井上章一などが寄稿している。そこでおもしろい指摘があった。
藤森照信はオーストリア・ウィーンの建築で人気あるところは画家のフンデルトワッサーが手がけた建物だという。彼は画家なので、たいして全体の構造などで関与しているわけではなく、表面の装飾などがメインなのだが、それでも観光客なども集まってくるらしい。近代建築の運動の分離派が起こったところだし、オットーワーグナーのユーゲント・シュテール(アール・ヌーボー)スタイルで有名な建物がいくつかあるのだが…。藤森自身がみたところでも、捨てがたい魅力があるという。これは一種のポピュリズムなのかもしれない。丹下健三が設計した東京都庁も大衆受けするスタイルを取り入れたものだ。建築デザインもモダンで先鋭的だけでは評価されないということか。