都知事選で浅野の勝機はあったか?
あくまで個人の感想だが、残念ながら、都民の動向をみるならばかなり難しい状況であったといわざるをえない。それはもちろん反石原陣営が割れたというのがおおきい。吉田万三と黒川紀章がいるということもあるが、「浅野でいこう」熱気をつくりだすことができなかった。
なんといっても出馬表明が遅かったのがあるが、世論調査では一時期は浅野への期待がでていたが、急速に支持率が(世論だが)下がっていった。具体的に資料をだせないのだが、そういうことはあったと思う。なんといっても石原は存在感があり、都政の政策うんぬんを越えた部分での支持がおおきい。この問題は都政を継続して選挙争点とて盛り上げることができるかどうか、あるいはその問題をおおきなものにできるかどうかである。それは時間的にも困難であったということだ。
もうひとつは石原都政を打倒する、という議論が溯上にのっていなかったことである。民主党は独自候補をだす、といいつつ2007年の選挙目前まで候補者を選定できなかった。それは政党の責任放棄である。それがない以上は反石原の統一候補の調整やプロセスは不可能だろう。
ところで、基本的に首長の選挙とは可能性の選択でしかないわけだ。その論理でいうと常に多数派への追求をしなければならなくなるが、それはどうなのか?
さざなみ通信では、この論理で共産党の路線転換を提起しているが、かなり難しいといわざるえをえないし、疑問がある。それはこの石原打倒の問題がおおきな議論となっていないからである。
共産党の選挙戦術がダメなのは、その通りだが、選挙だけで変えようとしていることがダメなのである。
都知事選に勝機はあった