立ち飲み屋 (創森社 )という本を友人から紹介された。ここ数年立ち飲みやが目立っている気がするので、それに関連したものかと思った。
発行が99年なので意外と古い。立ち飲み屋はさほど料理の手間いらずで、簡単なものを出して、さっと食べてさっと飲んで帰る、というのが客のパターンだろう。そのせいか、手軽なイメージがあり、出店も容易だ。しかし、店を閉まったりするのも簡単にやってしまうようで、いつのまにか無くなっていることもある。
この本についても仔細にチェックしていないが営業をやめたり、店そのものがない場合があるのではないか。
立ち飲みといえば、酒場ではなく酒屋の片隅で飲む、という行為が思い浮かぶ。
これを想像できるのは、けっこう古い人間だろう。
要は酒が飲みたい人間がいて、手軽に飲める環境であれば飲んでしまうということなのだ。
酒屋でそこにある商品(たいてい乾き物だが)をつまみに一杯というのは、店の主人が話せる人なら、けっこうあちこちでやっていると思う。それとは別に、それを副業(?)的に展開している店もあった。
今ではかなり少なくなったが、たまに見かけることもある。下町風(庶民が暮らしている地域)の街角にあったりするのだが、酒屋の店内の脇あたりに木製のカウンターがしつらえてあり、そこで酒を飲んだりできるのだ。
これは、ほとんど労働者のための立ち飲みスペースで、昨今の女性も立ち寄るオシャレな立ち飲みスポットではない。
職場環境、労働環境によって立ち飲み屋ができていると思うが、経済状態が下がっている状況では、立ち飲み屋が増えても単純に喜べないかもしれない。
追記)上記のことを書いてから書店で「散歩の達人」の書籍を発見した。
『東京立ち飲みクローリング』(交通新聞社 2002年 A5判 カラー/2色 144ページ)がそれで、写真が豊富で手軽にめくるには最適だろう。個人的にはもっと文章で読みたい気もするが、情報満載で便利だと思う。