仙台方面から在来線で帰ってきたので、仙台→白石→福島→郡山というルートを通った。大雨の影響で一時間ほど電車内で待たされたりした。また各在来線ルートの連結が必ずしもスムーズではなく30分以上間隔があったりした。JRの新幹線優先策のとばっっちりのような気がするが、普段降りない駅などにも降りてみてぶらぶらするくらいのこともできるので、むしろそれを愉しむようにする(駅周辺くらいしか移動できないが)。それで白石駅を周辺を散歩したのだが水が街中を通っていて今でも掘割があるのだ。けっこうきれいな水なので驚いたが、近くに蔵王という日本酒メーカーの工場があり、納得。ちょっと店舗・営業所によって品定め。いちおうお城にある城下町なのである。白石城は駅から10分くらいでいけそうだが、着いたとたんに戻らないと電車に間に合わないので断念。ひとがあまり歩いていない。静かな地方都市である。車も少ないし車が来てもゆっくりと動いていて素敵だと感じる。車が少ないので飛ばしそうだが、ゆっくりと移動しているのがなんとなく地方の街という証のような気がする。
話は変わるが、藤木TDCの『場末の酒場、ひとり飲み』(ちくま新書 2010年)を読んだ。仙石線の塩釜のふるい飲み屋街で飲みたかったが、仙石線が開通してからまた来ようと誓う。その時は飲み屋も減っているような気もする。この書はかつてあったような大衆的な飲み屋の追想を含んだ本である。鶯谷や錦糸町、日暮里、大塚、根岸などまさに場末の町を放浪しているようなフィールドワークの本だ。