まんが喫茶にたまたま入ったら、雑誌
「スタジオボイス」の最新号(5月号)があり
ジャズ(正式にはポストジャズであったかな)だった。他の雑誌でも
(「ペン」150号)ジャズについての特集があった。
「スタジオボイス」は
ウェブ上で最新号の更新がされていないが、やはり出版社はネットをさほど重視していないっことですかね。
双方とも特集に雑誌の性格がでていた。
雑誌「ペン」(Pen)は中高年の大人の品の良い趣味を追求する、といった感じあり、読者層もそこに当てているだろう。内容は「ジャズのデザイン」ということで、音楽は脇におかれて周辺のものに注目している。それがスノッブだなと感じさせなくもないが、マニアックなので、「ああそうかい」で終わってしまう。だからこそいいのかもしれない。
いっぽうの「スタジオボイス」は常に先端を探しているという感じで、こんなもの誰が理解できるのかな、というものもあり、一人よがり感がある(それがいい場合もあるが、うまくハマらないと失敗するし、今回は失敗ではないか)。
例えば、先端を取り上げるのであれば、テクノDJなどとのコラボレーションを試行しているピアニストの
マシュー・シップやジャズ電化(といっても別にスタイルは昔からあるんだけどね)の先端をゆくノルウエーのミュージックシーンをぜひとも紹介すべきだろうが、その記事はみあたらない。こういうところが先端的なことを採りあげる上でのあやうさではないだろうか。別に権威的、アカデミックなことを踏まえなくてもいいのだが、それから、ジャズって純粋に音楽的なことだけをみると即興音楽の演奏形式のあり方でしかないけど、重要なのはカルチャーとして派生してくるものであり、60年代以降は民俗音楽とのコラボレーションや引用もあったし、コミニュティを指向したり、社会的な運動に共振したりもしているんでそこをはずすと面白くないよね。
コルトレーンやサン・ラやファラオなど黒人たちのスピリュチュアルな音宇宙は何度も引用し復活されるものだから、ぜひとも着目してほしいのだが……。
●参考までに↓
ラストは突破者ジャズの名盤を一気に紹介するぞ!! DISC GUIDE