ジプシー音楽やケルト音楽などのワールド・ミュージック関係の招聘元になっている音楽事務所の「プランクトン」からチラシが送られてきた。
コノノNO1(kononoNo.1)という初耳のバンドが来るらしい。なんでもコンゴ民主共和国(昔のザイール)キンシャサ出身らしい。
早速検索してみると、けっこうあった。
http://www.crammed.be/craworld/crw27/e/
↑ここでコンゴの伝統的な音楽なども動画でみられる。
コノノの動画もちろんあるが、チラシの扇動的な文句よりも、ずっと原始的な気がした。あまりテクノとかトランスというものとは関係ないと思う(当然元になっているわけで、シンプルなだけに、こちらが揺さぶられるが)。
動画をみて感じたのは、昔のキンシャサでのポップミュージックの代名詞だったリンガラ、またはリンガラ音楽というものをチープ&シンプルにしたものかなというもの。ただ、リンガラの場合はメジャーになりすぎて、欧米(特にフランス・ベルギーなど)に移住したり、商業主義の悪影響を受けて、一般向けに洗練されすぎてしまった。(その典型がパパ・ウェンバではないか)
コノノの音楽も基本的にリンガラと共通している。ハネるリズムと細かいパーカション、ホィスル、コーラスがからんでくるということだ。ただ違うのはフォーマットはふつうのバンドとちがい親指ピアノがメインで活躍するところで、リンガラであればギターのアルペジオできれいな高音をつまびいて出すが、コノノの場合は鈍い音で、ノイズ的だということ。リンガラの原初的形態かなとも思ったが、チラシを読むと昔からやっていたという。
いずれにせよザイールからコンゴに変わり政治・経済的な混乱があり、リンガラ音楽も動向がみえなかった。おそらく欧米に移ったミュージシャンたちが発表したものしかなかったと思う。
どっこいシンプルな音楽が生き残っていたわけだ。
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