本が売れないという話は珍しいことではないが、雑誌がうれないと出版社がやばくなるとの話を聞いた。たしかに雑誌は定期刊行物なので、安定した収入が得られるだろうし、いちばんの稼ぎかしらである。以前「新文化」という業界紙に、出版社社長のインタビューがのっていて(文芸春秋だったかな)、週刊誌が売れていないことに関して、「昔のように、酒場で情勢などの話をしたりしなくなった。あるいは、情報をしらなければ話に加われない、というような機会や雰囲気がなくたった」と語っていた。
今はインターネットで済んでしまう時代である。またディープな話も、ネットのブログやタレントのサイトなどでアクセスすれば、リアルタイムで知ることができる。民主党の偽メール問題でも週刊誌がでる前から、ネットで情報が駆け巡っていたのだ、速報性からいえば紙の出版・雑誌はかなわないのだ。
濃い情報ものの雑誌は少し売れているという。、「裏モノジャパン」「ダークサイドジャパン」「裏ブブカ」など、たしかに危ない、ギミックな伝聞であふれている。またネットの情報が紙媒体にも左右されてくるようになった。民主党の偽メール問題にみられるように、ネットが社会のなかで、それなりに影響をもってくるとネットからネットへの回路が強まり、ますます紙や本がいらなくなる。
こんな状況では、自分が好きな作家や本のなかで耽溺したりするという人がどれだけいるのだろうか。