情報誌が売れなくなったという話はだいぶ前から聞いていた。いちばんの理由はネットの普及である。
雑誌「ぴあ」がヤバイ、というか、会社自体がおおきなリストラをするらしい。
なんでも
「日本経済新聞 」(2008年5月15日号)によれば債務超過になるらしく、その対応で社員の3分の一を首にするという。
ぴあは15日、経営再建策を発表した。取締役を半数以上入れ替えるほか、社員の3分の1にあたる約100人の希望退職を実施。凸版印刷と提携し、凸版のノウハウを活用した新サービスに取り組むなど出遅れていたネット事業を強化する。現状のままでは2009年3月期末に債務超過‥
思えば、講談社や角川書店がぴあとの競合誌を発行した時点が危機であった。チケット販売の体制でしのいだようだが、出版事業そのものは、出版不況の風向きもあり、芳しいものではなかったようだ。
ぴあについては、まだ月刊誌だったころで素人っぽい映画ファンの雑誌という趣があり、そのときに購入をしていた。創刊間もないころだったと思う。
情報誌というのも「シティ・ロード」や「アングル」とかがでていたがつぶれてしまった。
「シティロード」もなかなか読ませる情報誌だったが、素朴な雰囲気の「ぴあ」が好みだった。そのうち隔週刊になり、なんとなく商業志向がみえてきたので「シティロード」に移ったが、「ぴあ」が映画際などを企画したりと、文化創造にかかわっていった姿勢は評価できると思う。
ロンドンの情報誌「TIME OUT」はまだ発行されてるんだろうか? 別な雑誌の「CITY LIMITS」のほうがクリティカルでおもしろいが、こちらのほうはつぶれたと聞いた。「TIME OUT」は日本に進出する話もあったが、立ち消えになった。
ニューヨークの「ビレッジボイス」はフリーペーパーになったし、情報誌の方向性としてはフリーペーパーしかないのかもしれない。もっとも情報誌に限らず、新聞も遠からずそうなる可能性があるのだが‥‥。