土曜日だが、北赤羽の製本工場へと出向く。
雨が降りそうで、事実昼ごろから雨だ。今年は5月はどんよりとした日が多く、梅雨入り前だがすでに梅雨にはいったかのよう。
なんでも五月晴れというのは、じっさいの記録では少ないようで、晴天の日ほうが少ないんだとか、と森田正光がラジオで話していた。
北赤羽は埼京線で赤羽からひとつ先なのだが、川を挟んで駅があるようで反対側に降りると対岸なので、改札を間違えると難儀なようだ。
また、埼京線の電車は快速がメインなので各駅停車の電車が間隔があいていて、乗り遅れると時間を損してしまう。まさに地方の電車だ。
駅前は公明党の看板がいやというほど貼ってあり、商店や民家などにもポスターがあるが、この圧力は、まともな神経ではマイナス要素になると思うが、地域の人々にとっては踏み絵みたいなものなのかもしれない。
工場はさほどフル回転しているわけではないようで、製本のおかれている産業状況が伝わってくる。なんでも製本業の事業所のピークは1974年だそうで、その後ずっと下降しているという。
考えてみれば出版産業としては、そのころから雑誌の売り上げが単行本を抜き、以来、そのまま推移している。単行本事体はたまにハリポタのようなベストセラーでるくらいで、通常は小部数の出版である。
和本の部門も置いてあるということで、担当者に話を聞いたが、結局は予算が割高になってしまうためなかなか和とじの本は成立しないようだ。