「トレイン・スポッティング」や「スラムドッグ・ミリオネア」などが知られている映画監督のダニー・ボイルの「28日後」をやっと見終えた。
これ途中まで見ていたのだ、なぜか通して見るのが難儀だったが、やっと見終わった。そういう意味で難解は本を継続して読んでいたみたいな感覚。
広義のゾンビ映画だと思う。ある英国の研究所にあるウイルスが侵入者の手で外にもれてしまう。そのウイルス感染によって人が凶暴になり、理性を失った殺人鬼になり、ついに28日後には誰も都市に人がいなくなってしまう、という話。
人が見えないロンドンの街路を一人さまよう主人公のシーンが圧巻である。
人がウイルスに感染したとたんすぐに殺人鬼になるので、すかさず殺さなくてはならない。これはゾンビ映画のルールというかルーティンだ。
そのあたりの描写や、生き残っていた一部の軍隊がならず者化して、独裁者としてふるまう、感染者よりも非感染の常人の行動のほうが脅威となってしまう。これもゾンビ映画のルーティン(というよりもゾンビ映画の巨匠ジョージ.A.ロメロ監督のスタイルか?)。
そのあたりの殺伐さや、絶望感がなかなか通してみることができなかった理由かもしれない。最後はネタバレになるが、希望を感じさせるラストでよかった。
それにしてもウイルス感染者(ゾンビもそうなのだが…)が、お互い同士が殺しあわないで、未感染者に対して徒党を組んで襲い掛かってくるのは解せない。お互い殺しあえば、それで自滅して終了するはずだが…。